よりよい白血病治療のために
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井戸 健太郎 先生(府中病院 血液疾患センター)

府中病院血液疾患センター 井戸 健太郎

 このたびJALSG Young Investigator ASH Travel Awardのご支援をいただき、
57th ASH Annual Meeting & Expositionに参加する貴重な機会を与えていただき
ましたためここにご報告させていただきます。
はじめての海外学会への参加であり、行く前は不安が強かったですが、帰ってきた
今振り返ってみると非常に多くの実りを得られた4日間であったと思います。

 特に印象深かった発表が2つあります。
 1つ目が12月5日のSakura T先生の発表です。JALSG ALL202-O地固め療法に
おけるHD-MTXの有効性をoral sessionで発表なさっていました。日本、特にJALSG
の結果であり、その素晴らしさに誇りを感じました。
 2つ目が12月6日のPlenaryのラストをかざったStone RM先生のFLT3変異を有する
18歳から60歳のAMLに対する寛解導入療法においてダウノルビシン+シタラビンに
Midostaurinを上乗せすることでOSを改善したという発表です。今後の治療選択アル
ゴリズムを変化させる可能性のある発表だったのではないかと思います。
「昨日のPlenaryで発表があったMidstaurinは・・・」「これは昨日のPlenaryのカプラン
マイヤーですが・・・」と翌日からの発表ではもうすでにアップデートされた議論が展開
され、AMLの治療が″3+7"から一歩前に踏み出そうとしているのではないかと感じま
した。

 教育講演も今の標準的治療を文献的にreviewすることよりも、今どんな研究が進ん
でいてこれからどんな治療が出てくるのかということに重点が置かれているように感じ、
最先端の名にふさわしい内容でした。
 
 世界中の研究者がしのぎを削るこのASHに私もいつか結果を出して持ち寄り、世界
中の臨床家が患者さんに提供する医療をよりよいものにしていきたいです。
そのために、日々の診療の中で臨床家としての眼をされに研ぎ澄まし、かつ研究者と
しての心を温めていきたいと強く思いました。

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