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原田 尚徳 先生(生長会府中病院 血液疾患センター)

ASH2013Report 生長会府中病院血液疾患センター 原田 尚徳

 この度JALSG Young Investigator ASH Travel Awardのご支援を受け、ニューオーリンズで開催された第55回米国血液学会(ASH)へ参加という貴重な体験をさせて戴いたためにここに御報告申し上げます。

 初めての海外学会であり、海外旅行の経験さえ数回しかない自身としては正直不安も大きなものではありましたが、世界規模で日進月歩を続ける医学を少しでも自身の日常診療に取り入れることが出来ればと、期待も合わせて参加させていただきました。

Oral Session#705 でのhaplo donorの選択については大変興味深いものでありました。
移植ソースが多様化している現状でレシピエント年齢・ドナー年齢・性別・妊娠歴などの要素が治療成績に影響する可能性は耳にしておりましたが、整理して勉強させていただく機会はなかったために参考になりました。親子間移植で母親より父親がドナーに適しているという結論は興味深いものでした。一般に女性から男性への移植はTRMの増加が予測されます。ただし、母親からの移植は理論上、免疫寛容の関与が働き、TRMの軽減が予測されたが、統計学的に差が出なかったことは予想に反した結果に思われました。

Poster Session は自身のペースでゆっくりと理解できるまで見入ってしまうものが多く、また日本よりはるかに規模が大きく、回りきれないほどでありました。
Azaを移植に組み合わせたものやGVHDに対する影響については多くの発表が示されてありました。またMMの分野ではLENなどの新薬の発表はもちろん、free light chainの臨床的応用方法やPET-CTの併用など、診断・再発・効果判定についても多くの発表がありました。Poster Sessionではより身近なテーマも多いことが印象的であり、自身も日々興味を持ったことをこのように発信できるようにモチベーションを高めることが出来ました。

 ASHへの参加を通して自身の語学力の無さを痛感するばかりでしたが、日々の自身の診療での疑問が海外でも同様の疑問として臨床研究されている様を感じられたことは嬉しく思われました。
 最後にはなりましたが、このような海外学会であるASHに参加という貴重な体験をさせていただいたNPO-JALSG支援機構の先生方および事務局の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました。

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