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森 甚一 先生(都立駒込病院 血液内科)  

ASH2009 Report  都立駒込病院血液内科   森 甚一

医師として3年目、血液内科後期研修医として1年目の今年、幸運にもJALSGからASHに参加する機会を
与えていただき、喜び勇んでニューオリンズへ飛 んで参りました。興味深い報告は数限りなくありましたが、
自分の少ない臨床経験の中で実際の患者さんを想定しながら見聞きすることができた、特に印象に 残った
発表を報告させていただきます。

Oral session#745
AL amyloidosisに対するmelphalan + dexamethasone(MelDex)とcyclophosphamide + thalidomide + dexamethasone (CTD) の比較試験。Complete response rate,overall response rate, clonal progression, OS, toxicityは両者に差がないが、CTDがorgan responseに優れ, 最大効果発現までの時間が短い。

Oral session#957 
multiple myeloma の初回寛解導入療法におけるbortezomib + dexamethasone (BD)とVADの比較試験。
BDの治療成績に関して、t(4;14)陽性/陰性でEFS、OSに差が認められた。BDとVADの比較において
は、 t(4;14)陽性例ではEFS、OS ともBDがVADを凌駕したが、Del(17p)陽性例ではBDとVADに差を
認めなかった。

Oral session#959
再発性multiple myelomaに対するthalidomide(THAL)の至適用量に関する499例のRCT。dexamethasone(Dex)群、THAL 100mg群, THAL 200mg群,THAL 400mg群の比較。time to progression
ではDex群とTHAL各群とで明らかな有意差を認めたが、THAL各群間では差がなく、またOSでも差を認め
なかった。副作用に 関しては、Dex群とTHAL400mg群ではGrade3以下の有害事象についてはTHAL400
mg群で多く、それ以上のGradeの副作用発生につ いては差がなかった。THAL群間では低容量ほど安全性
が高かった。

Poster session#2195
CML myeloid BC 15例に対するdasatinib 140mg QDと daunorubicin(60mg 3日間)+AraC(200mg 7日間)
の併用による寛解導入療法の治療成績。CR 8例、 non-evidence of leukemia 3例、CCyR 3例、1例は続
くallo-HSCTまで血球回復不全。治療にともなう重篤な非血液毒性を認めなかった。

Poster session#2639
AML診断時、寛解導入後、地固め療法後各時期における、末梢血/骨髄中のWT-1数あるいは検出可能/
不能によるleukemic free survival(LFS)への関連性の検討。


          末梢血      骨髄
診断時     関連あり*     関連なし
寛解導入後  傾向あり     関連なし
地固め後    関連あり     関連なし

*WT-1高値であるほど、あるいはWT-1検出不能と比較して検出可能であるほうがLFS短い。
診断時点での末梢血のWT-1 copy数は、WBC数、染色体異常といったpoor riskと関係あり。
骨髄中のWT-1は無関係。


ASHの会場が予想以上に広大であり、口演の会場間の移動が大変で目当ての演題に間に合わないことも
しばしばありました。今後自分が経験を重ね、血液学の 中でも自分の専門・興味がより絞られてくればじっく
りと腰を据えて参加することができるのかもしれません。ただ、体力と好奇心に任せて会場をひたすら歩き回
るのもまた、若き日の経験として貴重であるように思いました。
このようなすばらしい機会を与えてくださったJALSG機構に心より御礼申し上げます。
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