海渡 智史 先生(がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科 )
ASH2018ポスター報告 がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科 海渡 智史
この度、2018年12月1日から4日にサンディエゴで開催された60th ASH Annual Meeting and Expositionに参加させて頂きました。
連日早朝から夜までプログラムが組まれており、ハードなスケジュールではありましたが、滞在中は晴天にも恵まれ、大変充実した時間を過ごすことが出来ました。
今回、「同種移植前化学療法中の感染症は、移植後の非再発死亡を予測する要素となるか?」という疑問を持ち、JALSG AML201のデータを用いて後方視的解析をさせて頂きました (#4643 Combining the Number of Infectious Episodes and Interval of Chemotherapy to Transplantation May Predict a Transplant Outcome in Patients with Acute Myeloid Leukemia: A Retrospective Analysis of JALSG AML201 Study) 。プロトコールから外れず第一寛解期に同種移植を行った症例を対象として、移植前化学療法中のイベントを発熱性好中球減少症(FN)、感染症、敗血症に分類し、同種移植後の非再発死亡に対する影響を解析しました。
全体では非再発死亡に対して有意なリスク因子となるものはありませんでしたが、骨髄移植症例に限ると移植前にFNを3回以上併発した症例は非再発死亡率が高い、という結果でした。また、少数例ではありますが、こういったFNを繰り返した後に骨髄移植を行った症例に限って解析を行うと、最後の化学療法から十分期間を空けて移植をした症例では非再発死亡を来しておらず、期間をとることで非再発死亡が減少する可能性がある、という結論に致しました。
現地では出席されていた国内外の先生方に多くのコメントを頂き、大変勉強になりました。頂いたアドバイスをもとに、論文化に向けて準備を進めております。今回、このような貴重な機会を頂きまして、誠にありがとうございました。JALSGの先生方、事務局の方々に心より感謝申し上げます。
連日早朝から夜までプログラムが組まれており、ハードなスケジュールではありましたが、滞在中は晴天にも恵まれ、大変充実した時間を過ごすことが出来ました。
今回、「同種移植前化学療法中の感染症は、移植後の非再発死亡を予測する要素となるか?」という疑問を持ち、JALSG AML201のデータを用いて後方視的解析をさせて頂きました (#4643 Combining the Number of Infectious Episodes and Interval of Chemotherapy to Transplantation May Predict a Transplant Outcome in Patients with Acute Myeloid Leukemia: A Retrospective Analysis of JALSG AML201 Study) 。プロトコールから外れず第一寛解期に同種移植を行った症例を対象として、移植前化学療法中のイベントを発熱性好中球減少症(FN)、感染症、敗血症に分類し、同種移植後の非再発死亡に対する影響を解析しました。
全体では非再発死亡に対して有意なリスク因子となるものはありませんでしたが、骨髄移植症例に限ると移植前にFNを3回以上併発した症例は非再発死亡率が高い、という結果でした。また、少数例ではありますが、こういったFNを繰り返した後に骨髄移植を行った症例に限って解析を行うと、最後の化学療法から十分期間を空けて移植をした症例では非再発死亡を来しておらず、期間をとることで非再発死亡が減少する可能性がある、という結論に致しました。
現地では出席されていた国内外の先生方に多くのコメントを頂き、大変勉強になりました。頂いたアドバイスをもとに、論文化に向けて準備を進めております。今回、このような貴重な機会を頂きまして、誠にありがとうございました。JALSGの先生方、事務局の方々に心より感謝申し上げます。
