丹下 直幸 先生(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 血液・腫瘍内科)
67th ASH Annual Meeting & Exposition 参加報告
この度、JALSG Young Investigator ASH Travel Award 2025に採択いただき、67th ASH Annual Meeting & Expositionに現地参加させて頂きました。Florida州OrlandにありますOrange County Convention Centerにて開催されました。個人的な話になりますが、5年前にも同会場で行われたASH meetingへ参加した記憶を思い出しながら会場を巡っていましたが、自身のプレゼンテーションで精一杯だった前回と違い、リラックスした状況で勉強させて頂けました。
ASH-EHA joint symposiumではMENIN阻害剤がテーマでした。KMT2A rearrangement AML, NPM1変異AMLに対して、HOXA/MEIS1の発現制御を介して抗腫瘍効果がもたらされ、近年はNUP98 fusionを有するAMLへも有効性が示されています。現在までに7種類のMENIN阻害剤が開発され、revumenib, ziftomenibの2剤がFDAの承認を受けています。Revumenibの単剤試験(AUGUMENT 101; for R/R KMT2Ar or NPM1mut, ORR=53~63%), Azacitidine+Venetoclax療法との併用試験(Beat AML; Upfront, ORR=100%)といった既報の試験内容を含んだsystematic reviewについて、作用機序や分化症候群の病態理解と共に解説がされました。
発表も終盤にさしかかったacknowledgmentのsectionにおいて、MENIN阻害剤のこれまでの臨床試験の謝辞を述べられている中で、academic Leukemia Working Group Collaborative NetworkとしてJALSGについて触れられていました(添付写真)。遠く離れた異国の地でJALSGの国内外での役割・重要性を再認識し、中心となってこられた先生方への敬意を抱く瞬間でした。自分にとっては思いがけないrevelationでした。
ポスター会場では、すべてをチェックできないほどの量のポスターに囲まれながら、英語以外(特に中国語)の言語でのdiscussionが活発に行われていました。本質的な発表内容とはずれますが、北米の施設名ながらラボ全体が中国系の名前で統一された施設が多いことから、国家の研究資金力のパワーバランスを感じました。
ASH 2025への参加を通して、今後の臨床・研究を行う上で非常に良いモチベーションとなりました。今回、このような機会を与えて下さった、JALSGの関係者の皆様に深謝致します。
