よりよい白血病治療のために
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田上 晋 先生(東京慈恵会医科大学附属病院 腫瘍・血液内科)

この度は、JALSG Young Investigator ASH Travel Award 2018に採択いただき、1214日にサンディエゴで開催された60th ASH Annual Meetingに参加して参りました。私自身、海外学会自体が初めての経験であり、大きな期待と共にそれを上回る不安を抱えて臨みましたが、振り返れば自分にとって大変意義深い4日間となりました。

 会場となったサンディエゴは年間を通して温暖な気候で知られ、さすがに12月ということもあり肌寒さこそありましたが、予想以上に過ごしやすいものでした。会場となったSan Diego Convention Centerや各ホテルはいずれも海を臨む立地となっており、参加者たちもSessionの合間に海辺のカフェでコーヒーブレイクを楽しんだり、ディナーでは名産のシーフードに舌鼓を打ったりと、非常に開放的な雰囲気の中で行われた学会でありました。

 さて、会場の中に目を移すと、続々と登場する新規薬剤を用いた各国の臨床試験での非常にencouragingなデータがOral Sessionで次々と報告され、またPlenary Sessionでは鎌状赤血球症に対してHydroxyureaを使用した大規模前向き臨床試験での驚異的な成績が示され、話題を集めました。

 個人的に特に興味深かったのは、急性白血病に関するSessionでした。急性骨髄性白血病においては、Ivosidenib/EnasidenibVenetoclaxGilteritinibなどを含むレジメンでの初回治療を行ったP1試験の結果が報告され、とりわけ多くの聴衆の関心を集めていました。本邦でも使用可能となっているGilteritinibを従来の“7+3レジメン(Cytarabine + Idarubicin/Daunorubicin)”と併用したstudyPratzによる報告は、その高い奏効率からも特に興味深く聞きました。

 BlinatumomabInotuzumab ozogamicinCAR-T療法の登場により、ここ数年の治療成績の改善が著しい急性リンパ性白血病では、これらの新規薬剤を強度減弱化学療法と併用することで単剤治療よりも良好な成績が示され、MD Anderson Cancer Centerのグループからの報告ではInotuzumab Ozogamicinと強度減弱hyper-CVAD (mini-hyperCVD) の併用により初発例と再発/難治例いずれにおいても従来の治療を凌ぐ成績が示されました。また、CAR-T療法はDLBCLその他の再発/難治B細胞性腫瘍に対する治療でも有効性が示され、その無限の可能性を感じました。

 学会全体を通しての感想としては、演題数の多さもさることながら、日本の国内学会と比べてレベルの高さとstudyとしての規模の大きさを痛感する発表に多く出会い、大変良い機会となりました。また、日本の先生方も数多く発表されており、英語での発表経験すらない自分にとっては非常に大きな刺激となり、同時に自分もこのような場所で発表できるようにならなくてはと、身の引き締まる思いでありました。

 最後になりましたが、今回このような貴重な機会を与えてくださったJALSGの皆様ならびに各先生方に深く御礼申し上げると共に、今後の診療に生かして参りたいと思います。

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