より良い白血病治療のために

現在行われている研究の概要

成人急性前骨髄球性白血病に対する臨床第V相試験(APL204)

新規症例登録は終了しました(2010.12.18)  研究事務局:岡山大学血液・腫瘍内科 品川 克至
  1. 目的
    1. 15歳以上70歳以下の成人初発APL症例に対し、地固め療法終了時のPML/RARαに関するreal time RT-PCRによるMRD測定で 10m2コピー/μgRNA未満の症例を対象に、維持療法においてATRA療法と新規レチノイドのAm80 療法に関して前方向的無作為比較試験を行う。 維持療法期間での血液学的または分子生物学的再発、死亡をイベントとするRelapse Free Survival (RFS) をprimary endpoint とする。 ATRA療法群に比してAm80 療法群のEFS の改善を解析する。
    2. 寛解導入療法では、初診時白血球数およびAPL細胞数による層別化治療を行う。 この方法APL97で優れた成績が得られており、APL204では寛解導入におけるIDAとAra-C の投与量の再検討をおこなう。 また地固め療法におけるVP-16の省略およびAra-Cの投与量の再検討をおこない、治療成績の改善をめざす。
  2. 対象
     15歳以上70歳以下の未治療APL症例。 
  3. 臨床試験のデザイン
     本試験は多施設共同臨床第III相試験である。維持療法における、ATRA療法並びに新規レチノイドAm80 療法に関して、 血液学的または分子生物学的再発、死亡をイベントとするRFSをprimary endpointとする前方向的無作為比較試験を行う。 
  4. 主要評価項目:無再発生存率
     副次的評価項目:完全寛解率、全生存率
  5. 適格基準
    1. 対象疾患は、APLであることを告知されていること。
    2. 未治療のAPL(FAB : M3あるいはM3v)とし、MDS由来ないし非定型性急性白血病例でないこと。
    3. 年齢は15歳以上70歳以下とする。
    4. Perfomance status (ECOG の基準):0、1、2、3の症例を対象とする。
    5. 十分な心、肺、肝、腎機能を有すること。
    6. 本プロトコ−ルによる治療法に同意が得られた患者。
  6. 除外基準  以下の項目のいずれかに該当する症例は除外する。
    1. コントロール不良な感染症(活動性の結核を含む)を有する。
    2. 重篤な合併症を有する( 悪性高血圧、うっ血性心不全、冠不全、3ヶ月以内の心筋梗塞、 肝硬変、コントロール不能な糖尿病、肺線維症、間質性肺炎等)。
    3. HIV抗体陽性、HBs抗原陽性、HCV陽性の症例。
    4. 活動性重複癌を有する。
    5. 妊娠、授乳婦及び妊娠の可能性がある。
    6. 重症の精神障害を有する。
    7. 腎不全の既往がある。
    8. その他、施設代表医師又は試験分担医師が不適当と判断した症例。
  7. 目標症例数
     300例、維持療法でのrandomization は、各群120例の計240例を目標とする。
  8. 試験期間
     2004 年4月から2008 年3月まで。観察期間: 2年間。研究期間:症例登録期間に観察期間を加えた期間。